ウェディング装花の決め方って?確認しておきたい4つのポイント
「ウェディング装花」と聞いてみなさんは何を連想しますか?
花嫁が持つブーケ、二人が座るテーブル装花、両親に渡す花束贈呈など
いろんなシーンが思い浮かぶと思います。
では、もし自分が装花を決めるとなったらどうでしょう。
ウェディング装花について何となくのイメージはあっても
「何をどう決めればわからない」「そもそも花って何があるの?」
どんどん疑問が沸いてくるのではないでしょうか。
わたしも長年、結婚式場でフローリストとして働いていましたから
そんな新郎新婦の悩みにたくさん触れてきました。
「何がわからないか」がわからない
そんな新郎新婦がほとんどです。
そこで今回は、ウェディング装花にまつわる
代表的な4つの「関心事」についてご紹介します。
装花の金額ってやっぱり高いの?
ウェディング装花の『値段』は新郎新婦にとって
最も大きな関心事といってもいいでしょう。
装花の打ち合わせでも金額の相談は必ずと言っていいほど出てきます。
日本最大の結婚雑誌「ゼクシィ」でも毎号のようにお金の特集をしていますし
みんなにとって金額面は注目度が高いと言えます。
とはいえウェディング装花の金額ってあまり考えたことが無いし
想像もつきませんよね。
一般的に装花の金額は高いものと言われます。
ウェディング装花の金額が高くなる理由は
簡単に言うと
「結婚式特有のコストがかかるため」です
わたしもウェディング装花に関わるまで
全くの素人でしたから
最初はかなりビックリしました。
近くの花屋さんで送別の花束を買うのとは
かなり別物として考えておいた方がいいのです。
「装花の金額=お花だけの金額」ではない
最初に言ってしまいますが
ウェディング装花の金額は純粋なお花だけの値段ではありません。
ウェディング装花には必要な段取りがあります。
・打合せ
・発注~入荷の管理
・花の開花調整、制作と備品準備
・当日のセッティングやメンテナンス
・途中納品、撤収
・式場への手数料
などなど目に見えないコストが多いのです。
ウェディング装花の相場はどれくらいか
ウェディング装花は基本的に積み上げ方式です。
メインテーブル装花、ゲストテーブル装花、ブーケなど
それぞれ使うアイテムごとに金額が足されていきます。
その相場は本当に式場によって様々です。
ゲストハウスとホテルでも違いますし
それぞれの会場の規模によっても大きく変動します。
例えばわたしがこれまで務めていた
ゲストハウスのウェディング装花の例でいうと
・メインテーブル装花…¥50,000~¥80,000
・ゲストテーブル装花…1卓につき¥5,000~¥10,000
・ブーケ…1個¥30,000~¥50,000
・フラワーシャワー…1人につき¥200~¥300
・贈呈用花束…1個¥5,000~¥10,000
このくらいが平均価格でした。
ただ、高砂をソファ装飾にしたり、ブーケ2個目を持ったり、オプションでエントランス装飾を付けたりと
項目が増えていくと総額はたちまち50万、60万くらいになります。
ホテルとかだと中100万を超えることもありますので
あくまで目安と考えてください。
また式場によってはパックプラン割引がある場合もあって
自由度は少し減りますが、その分リーズナブルになることもあります。
季節のお花ってあるの?
お花は自然のものですから、当然季節とも密接に関わりがあります。
ガーベラやカーネーションなど通年出回る花もありますが
シャクヤクやチューリップなど季節が限定される花もあります。
同じ品種のバラでも季節によって色が変わることもあります。
どうしても使いたい花があるならば
あらかじめ出回りの時期を調べておく方がいいと思います。
特に注意したいのは
「周りで咲いている時期と出回りの時期とは違うことも多い」
という点です。
桜が手に入る時期は?
桜が咲く季節というといつ頃でしょうか。
地域にもよりますが
関東近辺だと3月の終わりくらいに咲いて
4月頭までというイメージでしょうか。
でも市場では違います。
1月から桜が出回ります。
初物は12月にもあったりします。
思った以上に早いんです。
というのも、桜は咲いた状態で出荷はされません。
散りやすいですからね。
まだ花芽が出始める寒いころに出荷するのです。
ですから桜を入荷した時点ではまだつぼみの状態です。
フローリストがそれを咲かせて使用します。
(この開花調整にも苦労話が絶えないのですがそれはまた別の機会に…)
比較的流通量の多い「啓翁桜(けいおうざくら)」で見ると
1月~2月に出回りが多くて、3月中ごろになると出荷が少なくなります。
他の桜も3月の終わりには出回る量は極端に減って
4月を迎えるころには出荷終了となるものがほとんどです。
つまり
『サクラ婚』をしたいのであれば1月~2月がピーク
遅くとも3月中頃までに挙げるのがおススメということですね。
デザインはどう決める?
「会場装花の飾り方」と一言でいっても
無数にバリエーションがあります。
「どんな器?」「どんなスタイル?」「高さや色合いは?」
様々なアプローチから多彩な表現ができるのが
装花の最大の魅力でもあります。
今はインスタなどのツールでいろんな会場のいろんなデザインを
手軽に見ることができるので
スマホで検索した画像を参考にする方も
多いのではないでしょうか。
インスタ画像を見ることで
自分の中でイメージを膨らませておくことはとても大事です。
ただ膨らませすぎて現実から離れてしまうこともあるので
インスタの見過ぎには注意しましょう。
式場によって使える備品や設備に違いがある
気を付けたいのが
式場が全ての備品を持っているわけではないことです。
「アンティーク調のブロンズの燭台を置きたい」と思っても
式場が持っていなければ使えません。
もし式場に用意をお願いすると
取寄せした分特別費用が上乗せになることがあります。
また大掛かりな装飾の場合
壁や天井にフックなどの設備が必須なこともあります。
おふたりが釘やねじで壁に穴をあけることは当然NGですから
事前に会場設備で何ができるのか確認しておいた方がいいですね。
過去の事例を元に選ぶのがセオリー
オリジナリティーを追及しすぎると負担が大きくなるので
まずは会場が持っている備品や設備の中で選んでいくことが肝要です。
過去のデザイン画像などを参考にしながら
色合いや花の種類を変えるなど
フローリストに相談していくのがセオリーです。
どうしてもお気に入りの物がない場合は
自身で用意する方法もありますが
持込品はトラブルの元になることが多く
敬遠する式場も多いので必ず相談をしましょう。
『持込み』の制約ってどこまで?
「予算も限られているし、出来れば自分で手配できる物は用意したいな」
と思う新郎新婦は多いです。
でも式場サイドとしては
収益に関わる上、トラブルにもつながるので
『持込み』は避けたいのが正直な所です。
わたしもフローリストとしてよく持込品の悩み相談をされました。
持込みが出来るかどうかは式場次第
基本的に持込品は式場の判断がベースになります。
どこまでOKかは一概に言えませんし、持込料を取る式場もあります。
事前確認は必要です。
「予算を落とすため」では式場もなかなかうなずきません。
「お母さんの作ったブーケを持ちたいから」
「二人の思い出の品物を受付に飾りたい」など
心に訴えられる理由を説明すると
プランナーにも伝わりやすいです。
また
「会場内はダメだけど、受付は持ち込んでもOK」や
「生花はダメだけど、造花ならOK」といった
場所や材質によっても持込しやすくなるケースもあります。
特に、成約前の時点で言っておくと特別にOK出してくれる確率が上がります。
覚えておくといいでしょう。
まとめ
新郎新婦にとって結婚準備は初めての連続です。
特に装花は専門知識も無いですしイメージがしにくいのも当然。
今回紹介した4つの疑問を早めに解決することが
結婚準備をスムーズに進めることにつながってほしいと思います。